かけがえのない場所。

 盛岡へ。とあるお店へ、おコメの配送。
 日本広しといえども、ワタナベ米(ササニシキ)を売っている店はこちらだけである。ま、ものも言いようであるが。

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 入道(自称がずばりハマっている)店主と世間話をしながら、とある署名運動に名を認めた。
 「桜山神社参道地区商店街の再整備・撤回署名活動」。いずれ、どこかの筋から協力を求められるとは思っていた。
 桜山神社参道地区商店街というのは、ようするに横丁である。戦後のバラックに端を発する、飲み屋や飲食店を中心とした、雑然とした界隈。ビル街として再開発、というのがわりかしセオリーなのだが、盛岡の場合は市が盛岡城址の遺構[土塁&勘定所]を復元しようと、いきなり発表したものだから、にわかに騒がしくなった。
 詳しくをここで書くエネルギーはないが、「盛岡 桜山」で検索しただけで、経過、歴史、権利関係、さまざまな見方などの情報は山盛り表示されるので、そちらを。
 ところで、「雑然」は再開発したい側、させたくない側が共通に使うことがあるキーワードみたいだ。前者の雑然=美しくない、負のイメージ、一掃して再建すべきもの。後者の雑然=ゆるくてくつろげる正のイメージ。時間をかけて積み上げてきた価値。

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 ときに、市内を流れる中津川に、今年もサケが遡上していた(タクシーの運ちゃんが、おばちゃん2名を橋上に案内して解説していた)。3年か4年前に、ここで産まれたものたちは、他のどこでもない、中津川を目指す。彼らにとって、中津川以外の川は意味をなさない。命を継ぐただ一つの場所。まちにも、他に替えることのできない場所はあろうと思う。

 桜山界隈は、当方にとっては年に数回、足を運ぶ場所に過ぎない(5月26日の桜山神社例大祭では、石鳩岡神楽の奉納を鑑賞する)。アンタッチャブルと言われりゃ、うん、そのとおり。でも総浚え型再開発なんて、いまどき実を結ばないだろな。そういう確信は深い。ビルを建てるにしろ観光開発するにしろ、およそ血の通わない、無味乾燥なしろものができる。結城登美雄さんふうに言わせれば、「まちづくりという名のまちこわし」。

 横丁は日本の都市のどこにでもあるような気がするけれど、実のところは、どこにでもあるものでなくなろうとしている。「雑然」の真意〜懐の深さ、ありふれたものの意味に、失って初めて気がついた。という禍根にならないようにしたいものだ。理詰めの反対は、もう山ほどネット上にあるので、そちらを(手抜きかね/ 笑)。
by kawa-usso | 2010-10-26 00:22 | ●住めば都的トウホク。


ササニシキ偏愛の米農家兼フリーライター。みやぎ石巻(本宅)&いわて花巻(小屋)……長大な北上川河畔の南北拠点から、東北6県の[農林漁業と食住の文化]を観て聴いて報告する「じぶんメディア」


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